カスハラ相談を理由とする「不利益取扱いの禁止」とは|院長・看護部長が知っておくべき適切な配慮

カスハラ相談を理由とする「不利益取扱いの禁止」とは|院長・看護部長が知っておくべき適切な配慮

「また、あの人が相談してきたのか」。 悪意はなくても、繰り返し相談してくるスタッフに対して、管理職がこうした感情を抱いてしまうことがあります。 その感情が、シフトの組み方や評価に、無意識のうちに影響してしまうことも起こり得ます。 今回は、カスハラの相談を理由とする不利益取扱いの禁止と、あわせて求められるプライバシー保護について整理します。 本記事は、社会保険労務士の立場から、公開されている行政資料等をもとに一般的な考え方を整理したものです。個別の対応の適否については、必要に応じて弁護士等の専門家にご確認ください。  ...
悪質な患者・家族への「警告書」「出入禁止・受診お断り通知」の作成方法と弁護士・警察連携のタイミング

悪質な患者・家族への「警告書」「出入禁止・受診お断り通知」の作成方法と弁護士・警察連携のタイミング

警告書を出すべきかどうか、多くの病院が迷う場面があります。 「大げさに見えるのではないか」「もう少し様子を見た方がいいのではないか」——判断のタイミングを逃し、事態が悪化してから慌てて対応を検討するケースも少なくありません。 今回は、警告から出入禁止・受診お断りに至るまでの一連の流れと、弁護士・警察と連携すべきタイミングを整理します。 本記事は、社会保険労務士の立場から、公開されている行政資料等をもとに一般的な考え方を整理したものです。個別の書面の文言・法的な対応については、必ず弁護士等の専門家にご確認ください。  ...
被害を受けたスタッフのメンタルケア体制|休職・復職対応と労災認定(精神障害)の判断基準

被害を受けたスタッフのメンタルケア体制|休職・復職対応と労災認定(精神障害)の判断基準

厚生労働省が公表した令和7年度の労災補償状況を確認すると、精神障害の労災請求件数のうち、業種別で最も多いのは「医療、福祉」で、全体の27%を占めています。 中分類でみても、請求件数の1位は「社会保険・社会福祉・介護事業」、2位は「医療業」と、上位2つを医療・介護分野が独占しています。 前年度からの増加率も3割を超えており、医療・介護現場で働くスタッフが、何らかの形で精神的な負荷にさらされやすい状況にあることがうかがえます。 前回の記事では、病院が安全配慮義務違反に問われる場面を扱いました。...
ペイハラを放置するとどうなるか|病院の「安全配慮義務違反(損害賠償リスク)」と近年の判例傾向

ペイハラを放置するとどうなるか|病院の「安全配慮義務違反(損害賠償リスク)」と近年の判例傾向

「対策さえしっかりしておけば、何かあったときに病院は守ってもらえるだろう。」 カスハラ対策のご相談を受けていると、こうした期待の声を伺うことがあります。 しかし、実際の判例を見ると、そう単純ではありません。 今回は、病院が「安全配慮義務違反」として訴えられた実際の判例と、それとは別の角度から見えてきた、もう一つの法的な現実を整理します。 本記事は、社会保険労務士の立場から、公開されている判例・法律専門家の解説等をもとに一般的な考え方を整理したものです。個別の事案についての法的な評価・対応は、必ず弁護士等の専門家にご確認ください。...
電話・対面でのペイハラ初期対応マニュアル|複数対応と録音の告知、そして「打ち切り」を判断する手順

電話・対面でのペイハラ初期対応マニュアル|複数対応と録音の告知、そして「打ち切り」を判断する手順

「マニュアルさえあれば、現場は安心して対応できる」。 そう考えて対応マニュアルを整備しても、実際にはあまり機能しないことがあります。   その原因の多くは、マニュアルの「具体性」にあります。 たとえば「クレームが長時間続いたら打ち切る」というルールは、一見マニュアルらしく見えますが、「何分から長時間なのか」を結局その場のスタッフが個別に判断しなければならず、実務的にはほとんど機能しません。 今回は、電話・対面それぞれの初期対応と、実際に使える「打ち切り」の判断手順を整理します。  ...